古市氏の出世作『絶望の国の幸福な若者たち』は、将来に希望を持てない構造の中にありながらも、身近な日常や人間関係の中に「ささやかな幸せ」を見出す若者たちの心理を描き出した名著だ。
この著作で提示された視点は、奇しくも現在の彼の恋愛観にも投影されている。劇的な情熱や社会的な世間体に流されるのではなく、お互いの独立性を保ったまま心地よい距離感を維持する関係性。社会学者としての彼が提示する恋愛アプローチは、従来の「結婚=同居・一体化」という固定観念を解体する試みでもある。
近年、若年層を中心に「事実婚」や「別居婚」といった多様なパートナーシップが浸透しつつある。彼がもし結婚という選択をするならば、そうした新しい時代の家族形態を自ら実践する形になる可能性が高い。