都市部や住宅地の庭であっても、適切な環境設計を行えばアサギマダラを呼び寄せることは十分に可能です。ここでは、秋の飛来時期に合わせてフジバカマをベストな状態で咲かせる栽培管理と、誘致成功率を跳ね上げるテクニックを伝授します。
1. 植え付けと用土の選び方(春の準備が勝負)
苗の植え付け適期は春(3月〜4月)または秋(10月〜11月)です。秋の飛来を狙うなら、春のうちに苗を植え付けて夏場にしっかり株を充実させます。フジバカマは本来、川沿いの湿地や草地に自生する植物のため、水はけが良くかつ保水力のある土壌を好みます。市販の草花用培養土に赤玉土と腐葉土を2割程度混ぜた用土が最適です。
2. 日当たりと水やりの鉄則(乾燥は大敵)
日当たりの良い場所を好みますが、真夏の強烈な西日による葉焼けには注意してください。半日陰でも育ちますが、花付きと香りを良くするためには半日以上日光が当たる場所が理想的です。また、極度の水切れを起こすと下葉が枯れ上がり、開花時の花数が激減します。鉢植えの場合は夏場の朝夕2回の水やりを欠かさず行い、地植えの場合も晴天が続く夏期はたっぷりと水を与えてください。
3. 初夏の「切り戻し(摘心)」で開花時期をコントロール
これが最も重要なプロの技です。フジバカマをそのまま伸ばすと草丈が1.5メートル以上になり、倒れやすくなるだけでなく、開花時期が8月〜9月上旬と早まってしまうことがあります。これでは、平野部にアサギマダラが降りてくる10月のピークに花が終わりかけてしまいます。
6月中旬〜7月上旬にかけて、伸びた茎の高さを半分から3分の1程度にバッサリと切り戻し(摘心)を行います。これにより、脇芽がたくさん出て枝数が増え、花数が数倍にボリュームアップします。さらに開花時期が数週間後ろ倒しになり、ちょうど南下のピーク期である10月に満開のベストタイミングを合わせることが可能になります。