ヒトラーはなぜソ連へ侵攻したのか?独ソ戦の真相と歴史を変えた敗因

ヒトラーはなぜソ連へ侵攻したのか?独ソ戦の真相と歴史を変えた敗因

ヒトラーはなぜソ連へ侵攻したのか?独ソ戦の真相と歴史を変えた敗因の疑問点について、最新情報を詳しくお届けします。

侵攻初期、ドイツ軍は得意の電撃戦を遺憾なく発揮しました。奇襲を受けたソ連赤軍は大混乱に陥り、数百万人規模の捕虜と膨大な兵器を失いながら後退を余儀なくされます。ドイツ軍首脳部は「冬が訪れる前の数カ月でソ連は崩壊する」と高を括っていました。しかし、1941年秋から冬にかけてのモスクワの戦いで、その野望は早くも脆くも崩れ去ります。

ドイツ軍の進撃を阻んだ最大の失敗理由は、兵站(ロジスティクス)の限界を軽視した杜撰な補給計画にありました。広大無辺なソ連領内を進むにつれ補給線は極端に伸び切り、鉄道網のゲージ(軌間)の違いや道路の未整備が輸送を激しく滞らせました。秋になると「ラスプーチツァ」と呼ばれるロシア特有の泥濘期が到来し、あらゆる車両が泥海に足を取られて前進を阻まれます。

そして追い討ちをかけたのが、防寒装備をほとんど持たずに迎えた零下30度を下回る厳冬、いわゆる「冬将軍」の到来です。しかし、真の敗因は寒さそのものだけではありません。首都モスクワを死守すべく徹底抗戦を展開したソ連側の不屈の動員力、さらには極東シベリア方面から密かに移動配備された精鋭部隊の反撃こそが、無敵を誇ったドイツ陸軍に開戦以来初の壊滅的後退を強いる決定打となりました。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。