2015年6月、元少年Aが執筆した手記『絶歌(ぜっか)』(太田出版)が突如として出版され、日本社会に再び巨大な波紋を呼びました。書籍には犯行に至る心理状態や医療少年院での生活、退院後の心境などが綴られていましたが、最大の批判を浴びたのは被害者遺族への事前連絡や承諾が一切ない状態での商業出版だった点です。
被害者の土師淳くん(当時10歳)の父親をはじめとするご遺族は、出版の即時回収と販売中止を強く求め、深い精神的苦痛を訴えました。さらに同年、少年A名義の公式ホームページが開設され、異様なアート作品や文章が公開されたことで、「反省や贖罪の意識が欠如している」との怒りの声が全国規模で巻き起こりました。結果として、この出版騒動は少年A自身の社会的居場所をより一層狭める契機となりました。