一部のネットコミュニティなどで囁かれる「長距離砲ではない坂本の4番は迫力不足ではないか」という声。この指摘は、現代野球における打撃指標の本質を見落とした誤解といえます。
確かにシーズン40本塁打を量産する長距離砲の存在は脅威ですが、三振が多くチャンスで淡白に倒れてしまう打者よりも、単打・長打を打ち分け、四球を選び、確実に走者をホームへ還すクラッチヒッターの方がチームの勝利期待値(WPA)を大きく押し上げます。
相手投手目線に立った場合、本塁打警戒でボール先行になったとしても、坂本は決してボール球に手を出しません。ストライクゾーンに来た失投は確実に長打にし、際どいコースはカットして甘い球を待つ。この「投手に球数を投げさせ、精神的に追い詰める4番」の存在こそが、対戦相手にとって最も厄介な脅威となっています。