不可思議/wonderboyという名前を聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが名曲『Pellicule(ペリキュール)』です。フランス語で「薄皮」「写真や映画のフィルム」を意味するこの曲は、居酒屋で旧友と酒を酌み交わしながら、それぞれの選んだ進路や日常のリアル、そして消えない情熱を語り合う構成になっています。
「あいつは就職して結婚した」「夢を追い続けている俺たちはどうだ」といった普遍的な葛藤を、飾らない言葉で吐露するリリックは、聴く者全員に自分自身の青春時代を投影させます。
楽曲の終盤で繰り返される「生きているなら応えてくれ」という叫びにも似たフレーズは、皮肉にも彼自身の早すぎる死によって、より強い哀愁と切実さを帯びることになりました。しかし、この曲の本質は感傷的な別れの歌ではなく、泥臭くも前を向いて生き抜く人々への力強いエールです。ストリーミングサービスやYouTubeの普及によって、事故当時を知らない若い世代にもダイレクトに届き、共感の輪を広げています。