今、山形県全体の観光土産品産業は、大きな変革のときを迎えている。かつての「観光地向けのステレオタイプなお土産」から脱却し、地域住民が日常的に愛する隠れた名物や、地元産の希少な原材料にスポットを当てたプレミアムな商品開発が加速しているのだ。
松尾芭蕉が名句を残した山寺(立石寺)周辺や、歴史情緒溢れる城下町エリアでは、地元の小さな菓子工房が作る数量限定の素朴な味わいが隠れた人気を呼んでいる。「知る人ぞ知る名品を探したい」というこだわり派の旅行者にとって、地元民の口コミから広まる逸品を手に入れること自体が、旅の大きな醍醐味となっている。