一度薄くなった眉毛が再び生えてくるかどうかは、毛母細胞と毛包幹細胞(バルジ領域)の残存状態によって決まります。皮膚科学的な観点から、眉毛が生えてこなくなる主な要因は以下の3つに集約されます。
第1の要因は、過去の過剰な毛抜きやワックス脱毛による物理的ダメージです。毛を無理に引き抜く行為を長年繰り返すと、毛乳頭周辺で微小炎症が慢性化し、組織が線維化(瘢痕化)します。美容皮膚科医の臨床データによると、完全に毛包が消失した毛穴から自力で毛を再生させることは困難とされています。
第2に、眉毛が薄い生まれつきの原因として、遺伝的な毛包の密度やアンドロゲン受容体の感受性の違いが挙げられます。髪の毛と異なり、眉毛は性ホルモンの影響を受けにくい「無性毛」に分類されますが、毛幹の太さやメラニン色素の沈着度合いには個人の体質が大きく関与しています。
第3は、血行不良や栄養不足による眉毛が生えてこない理由です。眉毛の毛周期(ヘアサイクル)は成長期が約1〜2ヶ月、休止期が約2〜3ヶ月と、頭髪(成長期2〜6年)に比べて極めて短いのが特徴です。成長期が何らかの要因でさらに短縮すると、産毛の段階で抜け落ちてしまい、結果として「眉毛全体が薄く見える」状態に陥ります。