しかし、この結末こそが『Dr.STONE』という作品の本質を物語っている。千空はホワイマンを「成敗すべき悪」として拒絶しなかった。未知のテクノロジーに対し、好奇心と合理的思考を持って向き合ったのだ。
「科学は敵を倒すための道具ではなく、未来を切り拓くための手段である」。千空はホワイマンに対し、タイムマシン開発という途方もない技術的挑戦を提案する。大半のメデューサは宇宙へと去っていったが、一機のホワイマンが人類の情熱に興味を持ち、地球に残ることを選択した。暴力による屈服ではなく、科学的探求心を通じた共存。これこそが、稲垣理一郎が描き出した人間讃歌の真骨頂と言える。