早く座れるようにと、クッションで体を固定したりベビーチェアに長時間座らせたりして「お座りの練習」をさせるケースが見受けられますが、意図的なトレーニングは基本的に不要とされています。むしろ、体が準備できていない状態で無理に座らせる行為には注意が必要です。
乳児期の骨格や関節は非常に柔らかく、筋肉も発達途上です。十分な筋力がないまま長時間座らせると、股関節への過度な負担や未熟な脊柱(背骨)への圧迫につながる恐れがあります。とくに股関節脱臼の既往やリスクがある赤ちゃんの場合、不自然な姿勢保持は避けるべきです。
お座りを安定させるために最も効果的なアプローチは、座らせる練習ではなく「床の上で思い切り腹ばいや寝返りをさせること」です。うつ伏せで顔を上げ、手足をバタバタと動かす動作こそが、お座りに必要な背筋や体幹のインナーマッスルを自然かつ安全に鍛え上げます。