世界的な流行となった映画『ザ・シークレット』などを通じて、「引き寄せの法則」という概念は一般に広く浸透した。欲しいものを強くイメージし、既に手に入れたかのように振る舞うという実践法だ。しかし、この理論が歪んで解釈され、物欲望走の口実として使われてしまう実態がある。
近年のスピリチュアル業界では、YouTubeなどのプラットフォームを中心に「買い物をすることで波動が上がる」といった短視的な情報が氾濫している。だが、満たされない穴を物質で埋めようとする行為は、波動を高めるどころか「不足感」を自ら増幅させる結果にしかならない。引き寄せの本質はモノの所有ではなく、内なる充足感の先取りにある。