利用者の間で「阪和線は遅延が多い」と語られる背景には、路線特有の物理的構造と運行ダイヤの複雑さがあります。最大の阪和線遅延理由として挙げられるのが、天王寺駅運行状況に直結する大阪環状線との相互直通運転です。
天王寺駅構内の連絡線は単線区間を介して大阪環状線と接続しており、環状線側で数分の遅れが発生すると、そのまま阪和線側の特急や快速の進入が制限されます。さらに、日根野駅で分割・併合を行う関空快速運行状況および紀州路快速の運用も影響を及ぼします。関西空港線やきのくに線(紀勢本線)からの遅延がそのまま持ち込まれ、普通列車を含めた全体へ連鎖する構造です。
加えて、開かずの踏切や住宅密集地を抜ける沿線環境、風の影響を受けやすい高架区間など、外部要因による速度規制がかかりやすい点も遅延の常態化に拍車をかけています。