「庭をスッキリさせたい」「日当たりを良くしたい」という善意のお手入れが、なぜ樹木を死に追いやる結果になってしまうのでしょうか。枯死を招く最大の要因は、「蒸散と光合成のバランス崩壊」および「樹液流動期の過度なダメージ」にあります。
シマトネリコは常緑樹(寒冷地では半常緑)であり、落葉樹のように完全に活動を停止する時期がありません。そのため、真冬に葉を大幅に失うと、低温障害から身を守る術を失います。また、剪定時に枝の太さに見合った保護を行わず、切り口を剥き出しのまま放置することも枝枯れを招く大きな要因です。直径2cm以上の太枝を切った場合、乾燥や菌の侵入を防ぐ癒合剤(ゆごうざい)の塗布を怠ると、枯死リスクは跳ね上がります。
また、肥料の与えすぎも命取りになります。剪定で強いショックを受けた直後に「元気を出させよう」と化成肥料を過剰に施すと、吸水能力が落ちている根が肥料焼けを起こし、トドメを刺す事態に陥ります。