田村正和さんの名を不朽のものにしたのが、1994年にスタートした脚本家・三谷幸喜氏とのタッグによる刑事ドラマ『古畑任三郎』シリーズです。拳銃を持たず、暴力も振るわず、卓越した論理的思考と軽妙な語り口だけで犯人を追い詰める警部補・古畑任三郎は、日本のドラマ史に残るアイコニックなキャラクターとなりました。
特筆すべきは、その徹底されたビジュアルと立ち居振る舞いです。
- ノーネクタイのブラックスーツとロングコート:一切の無駄を排したスタイリッシュな着こなし。
- ふわりと流れる独特のヘアスタイル:上品な毛流れを保ち、知的でダンディな雰囲気を演出。
- 額に指を当てる思考ポーズや独特の間合い:数多くのモノマネを生んだ仕草の数々。
犯人に対峙する際の冷徹な眼差しと、随所で見せる少年のようなお茶目さの同居。この絶妙なバランスこそが、老若男女を惹きつけてやまない「古畑任三郎のかっこよさ」の真髄でした。