ネット上にはびこる最大の誤解は、「映画監督になれるのは卒業生のうち一握りだから大学に行く意味がない」という極論です。
映画監督が狭き門であることは否定できない事実ですが、映画大学の真価は監督以外の「映像制作のスペシャリスト」を体系的に育成できる点にあります。近年の配信ドラマブームにより、撮影監督、録音技師、グレーダー(色彩調整)、DIT(デジタル・イメージング・テクニシャン)といった技術職の需要はかつてないほど高まっています。
これら専門技術職の求人は一般の転職サイトには出回らず、業界内の紹介や大学の推薦枠で決まるケースが大半です。大学という4年間の猶予期間を使い、プロ仕様の機材を使い倒して技術を身体に叩き込める環境は、未経験から独学で業界へ飛び込むリスクに比べ、極めて強固な参入ルートとなっています。