スマホ一つで何でも完結する時代だからこそ、若者たちはあえて「タイパ(タイムパフォーマンス)」の悪い場所を求めている。見知らぬ隣人と肩を並べ、ママやマスターの采配によって会話が生まれるスナックのシステムは、彼らにとって新鮮極まりない。アルゴリズムに支配されたSNSのタイムラインから離れ、予測不可能な出会いを楽しむ場として機能しているのだ。
ここでは、誰が偉いわけでもない。カラオケのマイクが回ってくれば、世代を超えて手拍子が湧き起こる。この泥臭くも温かい一体感こそが、孤独を抱える都市の若者たちの救いとなっている。