同じウナギ目であるため混同されやすいアナゴの稚魚とウナギの稚魚ですが、形態、流通用途、市場価値において決定的な違いが存在します。
最も大きな違いは「食される発育ステージ」です。ウナギの稚魚である「シラスウナギ」は、レプトケファルス期を終えて変態し、体が円筒形になった透明な稚魚の段階を指します。シラスウナギは養殖用種苗として取引されるため直接食用にされることはほぼありません。一方、アナゴの稚魚である「のれそれ」は、変態前の扁平なレプトケファルス幼生の状態でそのまま高級食材として食用流通します。
水産庁や沿岸漁協の統計によると、海洋環境の変動や黒潮大蛇行の影響を受け、アナゴの稚魚の漁獲量(2026年最新動向)は年による変動が激しく、稀少価値が一段と高まっています。瀬戸内海や高知県の土佐湾、伊勢湾など限られた漁場でパッチ網やシラス漁に混獲される形で水揚げされるため、安定供給が難しいプレミアム食材としての地位を確立しています。