ネット上の情報には「正月飾りは必ず神社でお焚き上げしてもらうべき」という主張と、「燃えるゴミで出しても問題ない」という意見が混在している。どちらが正しいのか。編集部の結論は「どちらも正しいが、心の納得度が違う」だ。
神社のお焚き上げは、正月飾りを神職が祝詞(のりと)とともに浄火で焚き上げる正式な神道儀式である。東京都内の主要神社では、1月中旬に「お焚き上げ受付」を設けるところが多く、初穂料(のし袋に包んだ志納金)は1,000円〜3,000円程度が相場だ。報道各社の取材データによると、明治神宮や靖国神社など都心の大社では例年1月中旬のお焚き上げに数千件の正月飾りが持ち込まれるという。
一方、自治体の燃えるゴミとして出すことは法律上も実務上も問題ない。東京都環境局の公式発表でも「正月飾りは可燃ごみとして処理可能」と明記されており、多くの自治体が同様の見解を示している。ただし注意すべきは、近年増えているプラスチック製の門松や造花タイプのしめ縄だ。これらは見た目は伝統的な正月飾りでも、素材によっては「燃えるゴミ」ではなく「プラスチックゴミ」として分別が必要になる。特に100円ショップなどで販売されている安価な正月飾りは合成樹脂が多用されており、自治体の分別ルールに従って正しく処理しなければならない。
「お焚き上げ派」と「燃えるゴミ派」の判断基準を整理する。
お焚き上げがおすすめの人:毎年正月飾りを大切に飾っている、神道の慣習を重んじたい、祖父母や親から「きちんとしなさい」と言われて育った、心の区切りをしっかりつけたい。
燃えるゴミで問題ない人:賃貸マンションで簡易的なしめ縄のみ飾った、神社へのアクセスが難しい、共働きで時間的余裕がない、初穂料を払う経済的余裕がない。
どちらを選ぶにせよ、最低限「塩で清めて新聞紙に包む」という所作は守りたい。これは宗教的儀式というより、日本の文化としての礼儀作法だからだ。