一般的に普及している主要な国語辞典の解説を確認すると、編集方針によるわずかな違いはあるものの、基本的には「十分」を主見出しとし、「充分」をあて字や揺れ表記として扱うケースが大半を占めている。例えば、三省堂が発行する『新明解国語辞典』の最新版においても、「じゅうぶん」の項目では「十分」を前面に出し、解説を加えている。
辞書編纂の現場では、現代の言葉遣いの実態を反映させることが重視される。各社が編纂する各種の国語辞典を紐解いても、「充分」は当て字としての性格が強く、公式な文章においては「十分」を用いるのが無難であるという見解で概ね一致しているのが現状だ。