大手商社や金融機関の総務・秘書室を対象にした実態調査によると、取引先から送られてくる夏の手紙やお中元の添え状に関して、約38%の担当者が「文面のマナー違反や違和感に気づいた経験がある」と回答しています。ネット上の掲示板やSNS上でも、手紙の挨拶をめぐる切実な声が散見されます。
「8月15日を過ぎて届いたお礼状に『盛夏の候、貴社ますますご隆盛のことと…』と書かれており、教養を疑ってしまった」(40代・総合電機メーカー秘書)
「お中元の添え状で、時候の挨拶に『猛暑の候』と書きながら、結びで『季節の変わり目ですので』と支離滅裂な構成になっていた。テンプレートを適当に繋ぎ合わせたことが透けて見えて残念だった」(30代・法務事務所職員)
現場取材から浮き彫りになるのは、「形式を埋めることだけに囚われ、全体の論理整合性を欠いてしまう」という失敗パターンです。頭語で丁寧な語を選びながら結びが雑であったり、時候の挨拶と安否の挨拶で同じ単語を二重に使ってしまったりする事例が後を絶ちません。