現代の大相撲を牽引する横綱・照ノ富士春雄の立ち姿は、まさに格調高い伝統芸能としての美を体現している。土俵上で一際異彩を放つ重厚な締め込みの色彩と、整然と締め上げられたシルエットは、長年の厳しい稽古と幾多のケガを乗り越えてきた孤独な王者の威厳を漂わせる。
照ノ富士春雄が土俵で見せる洗練された仕切りや土俵入りは、単なるスポーツの試合を超えた神聖な神事としての趣を持つ。一切の無駄を削ぎ落とし、身一つで土俵に上がるその姿は、廻しの下に何も身につけないという純粋な伝統が、現代においてもなお圧倒的な美学として生きていることを証明している。