朝起きてから夜帰宅するまで、人間は仕事や家事、育児の中で1日に最大3万5000回もの選択を行っているとされます。夕方以降に「夕飯のメニューを考えるのがめんどくさい」と強烈に感じるのは、意思決定を司る脳の前頭前野が限界を迎える「決断疲れ(Decision Fatigue)」が起きているためです。
特に夕飯作りは、冷蔵庫の在庫、家族の好み、栄養バランス、調理にかかる時間、そして食費の予算など、無数の条件を瞬時にすり合わせる高度なマルチタスクです。この複雑な情報処理を疲れ切った夕方にゼロから行おうとすれば、思考停止に陥るのも無理はありません。献立が決まらないのは意欲不足ではなく、選択肢が多すぎることが原因なのです。