結論から言えば、与え方さえ間違えなければ納豆は犬にとって極めて優れた栄養補給源になります。大豆ペプチドによる良質なたんぱく質の補給に加え、発酵プロセスで劇的に増加するビタミンK2は骨密度の維持やカルシウム沈着のサポートに大きく寄与します。骨格の繊細な小型犬やシニア期の筋力低下に悩む家庭にとって、天然のサプリメントとしての魅力は無視できません。
しかし、光があれば必ず影が存在します。真っ先に警戒すべきは、見落とされがちな大豆アレルギーです。初めて口にした数時間後に皮膚を激しく掻きむしったり、下痢や嘔吐を起こしたりするケースは少なくありません。さらに、健康成分の宝庫であるはずの納豆も、過剰摂取はマグネシウムやリンの過多を招き、尿路結石のリスクを高める要因となります。犬の栄養学の観点からも、「体に良いからたっぷり与える」という短絡的な思考は最も危険なアプローチです。