精神科病棟は、患者の行動の自由度や病状の重症度に応じて「開放病棟」と「閉鎖病棟」に大別されます。最大の相違点は病棟の出入り口が施錠されているかどうかという点です。開放病棟では日中、患者が自由にデイルームや売店、病院敷地内を散策できるのに対し、閉鎖病棟ではスタッフによる開錠がなければ病棟外へ出ることはできません。
閉鎖病棟が選ばれる基準は、決して「重い罰」や「隔離」ではなく、自傷他害のおそれがある急性期、あるいは深刻な認知症やせん妄によって無断離院(徘徊)のリスクが高いケースです。刺激を最小限に抑えた静穏な環境を保つことで、脳と神経を速やかに休養させ、薬物療法などの効果を最大限に引き出す狙いがあります。