皮膚科の臨床現場において、プロペトは単なる乾燥対策にとどまらない極めて重要な役割を担っている。日本皮膚科学会が策定するアトピー性皮膚炎の診療ガイドラインでも、皮膚バリア機能を補強する外用療法として保湿剤・保護剤の使用が推奨されている。
アトピー性皮膚炎の肌は、角質細胞間脂質(セラミドなど)が減少し、隙間だらけの無防備な状態にある。そこへアレルゲンや細菌が侵入することで炎症が慢性化する。プロペトは水分を与える「保水剤」ではなく、水分の蒸発を防ぎ外敵を跳ね返す「皮膜形成剤」だ。ヘパリン類似物質などの保水系ローションで水分を補った上からプロペトを重ねる二重保湿は、炎症の再燃を防ぐプロアクティブ療法の基本手技として広く定着している。