レンタカーや路線バスを利用して少し足を伸ばせるなら、漁港直結の市場モーニングに勝る体験はありません。特に射水市の「新湊きっときと市場」と、氷見市の「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」は、富山湾の魚食文化を肌で体感できる二大聖地です。
新湊エリアの最大の醍醐味は、全国的にも極めて珍しい「昼セリ」だけでなく、早朝に水揚げされたばかりのズワイガニ(冬期)や紅ズワイガニ、シロエビの圧倒的な活気です。市場内の食事処では、朝獲れの白身魚やフクラギ(ブリの幼魚)、バイ貝を豪快に盛り付けた「特上海鮮丼」が朝9時前後から提供されます。身の引き締まり方と歯ごたえ、脂の透明感は、街中の居酒屋で夜に食べる刺身とは一線を画す鮮烈さです。
さらに北上した氷見エリアでは、「氷見漁港食堂」が朝6時30分から営業を開始します。市場の2階に位置し、目の前で競りが行われる熱気を眼下に感じながらいただく「名物・氷見浜丼」や、魚のアラを豪快に煮込んだ「土鍋漁師汁」は圧巻の一言。漁師たちのリアルな仕事場に隣接しているからこそ漂う本物の磯の香りと、一切の妥協がない天然魚の旨味は、早起きして車を走らせた者だけが得られる至高の報酬です。