月の自転周期は約27.3日!公転と一致する潮汐固定の真相

月の自転周期は約27.3日!公転と一致する潮汐固定の真相

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かつて誕生したばかりの月は、現在よりもはるかに速いスピード(数時間〜数十時間周期)で高速自転していたことが判明しています。では、なぜ現在の「約27.3日」という公転周期にピッタリと一致するまで減速したのでしょうか。その鍵を握るのが地球と月の潮汐力と潮汐摩擦の真相です。

重力は距離の近さに応じて強くなります。地球の重力は、月の中で「地球に近い側の面」を強く引っ張り、「遠い側の面」との間に引っ張り力の差を生じさせます。これにより、剛体に見える月もわずかにラクビーボール状に引き伸ばされ、前後に膨らみ(潮汐バルジ)が形成されます。

月が高速で自転していた太古の時代、この膨らみの位置は自転によって地球との直線軸から常に前方へとずれていきました。すると、地球の強い重力がそのずれた膨らみを引き戻そうとする「引き戻しトルク(復元力)」として働きます。さらに、月の内部岩石やマントルが変形する際に莫大な潮汐摩擦熱が発生し、自転の運動エネルギーを激しく消費し続けました。

この強力なブレーキ装置が何億年にもわたって作用し続けた結果、月の自転は減速を続け、最終的に「地球に膨らみを向けたままの状態」で釣り合いました。これが潮汐固定の仕組みです。決して超自然的な奇跡ではなく、物理法則が導き出した必然の帰結といえます。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。