2026年8月以降、過渡期を経て完全定着したのが「車検における前照灯試験の全車ロービーム計測」です。かつてはロービームで基準に達しない場合、ハイビームでの測定に切り替えて合否を判定する経過措置が認められていましたが、現在は原則としてすれ違い用前照灯そのものの性能が厳格に問われます。
指定工場や認証工場の現場整備士からは「これまで通っていた車両が突如車検に落ちる事例が増えた」という報告が相次いでいます。主な原因は、ヘッドライトカバー(ポリカーボネート樹脂)の紫外線劣化による黄ばみ・白濁で光量が落ちるケースや、バルブ交換時の光軸のズレです。特にロービームは照射範囲の上部に光を遮る「カットオフライン」が必要であり、この境界線が曖昧になると検査機器が適正なエルボー点(カットラインの屈折点)を認識できず不合格となります。