通報を受理した福祉事務所は、適正なプロセスに沿って事実関係の確認を進めます。調査は慎重かつ段階的に行われます。
ステップ1:台帳確認と情報の精査
まずは寄せられた情報と、福祉事務所が保有する受給者の保護台帳や過去の申告履歴を突き合わせます。申告済みの適正な収入や資産でないかを確認します。
ステップ2:ケースワーカーによる訪問・面談
担当のケースワーカーが抜き打ちを含めた家庭訪問や事務所への呼び出しを行い、生活実態や資産状況について直接聞き取り調査を実施します。
ステップ3:生活保護法第29条に基づく公的調査(資産・口座照会)
不正の疑いが強い場合、福祉事務所は生活保護法第29条の規定に基づき、強力な調査権限を行使します。銀行や信用金庫などの金融機関に対して過去数年分の口座履歴の開示を求めるほか、勤務先や日本年金機構、税務関係部署への照会を一斉に実施します。この公的照会により、隠し口座や申告のない給与振込、不動産収入などはほぼ確実に把握されます。
ステップ4:事実認定と処分決定
集まった証拠に基づき、不正受給に該当するかどうかの最終的な判定が行われ、保護費の支給停止や返還命令などの行政処分が決定されます。