京都御苑を訪れるにあたって、ネット上の古い情報や誤解によって生じやすい落とし穴を検証しておきましょう。
最大の誤解は、「京都御所の中を見るには何週間も前に予約が必要」という思い込みです。かつては宮内庁への事前申請が必要でしたが、平成28年(2016年)秋から京都御所の通年無料公開が開始されました。月曜日(祝日の場合は翌日)や年末年始、皇室行事日などの休止日を除けば、当日に清所門(せいしょもん)へ直接赴くだけで、手荷物検査を経て誰でも自由に見学できます。予約なしでふらりと立ち寄れる身近な宮廷建築として、旅のハードルは劇的に下がっています。
もう一つの盲点は、「自転車での通行」に関する実情です。地元住民の生活道路としても愛されている御苑ですが、道幅いっぱいに敷き詰められた玉砂利は深く、一般的なシティサイクルで砂利道の中央へ突っ込むとハンドルを取られてまともに走れません。しかし、よく観察すると、市民の長年の通行によって踏み固められた細い「わだち」や、南北に整備された石敷きの通路が存在します。サイクリングで通り抜ける際は、歩行者に配慮しつつ、これらの舗装面を辿るのが京都通の知恵です。