スペイン代表の10番の歴史において、世界中のフットボールファンとメディアを最も驚かせたトピックの一つが、センターバック(CB)であるアイメリク・ラポルトの「10番着用事件」です。
事態が起きたのは、2024年10月14日に行われた北中米W杯欧州予選第4節のブルガリア戦でした。スペインが4-0で快勝し、同国の公式戦連続無敗記録を「29」に伸ばして最長記録に並んだ記念すべき一戦。しかし、キックオフの瞬間、世界中の視聴者の視線はスコアボードではなく、ラポルトの背中に釘付けとなりました。屈強なディフェンダーが、名門国の象徴である10番を背負って最終ラインを統率していたからです。
試合直後、日本のSNSや海外フォーラムでは「画面の見間違いかと思った」「CBが10番をつけるなんて前代未聞」「逆にレアすぎてこのユニフォームが欲しい」といった驚きと面白がる声が爆発的に拡散されました。報道各社および関係者の証言によると、この事態の背景にはUEFAおよびFIFAの厳格な公式戦規定がありました。
公式戦の登録メンバーは「1番から23番までの連番」で埋めなければならず、欠番を作ることが認められていません。当時、常着していたオルモや他のアタッカー陣が相次ぐ負傷で代表チームから離脱。直前の招集変更のなかで空き番となったのが10番であり、最終的に守備の要であるラポルトがその番号を引き受けることになったのが舞台裏の真相です。ピッチ上でのハプニング的なエピソードでありながら、無敵艦隊の選手層の厚さと背番号に過剰な神格化を持ち込まないスペインらしい合理性を物語る象徴的な出来事となりました。