園芸コミュニティやSNS上では、「植え替えを行った直後に葉がすべて落ちて枯れた」という失敗談が後を絶ちません。その背景には、植物生理を無視した誤ったネット上の俗説が関係しています。
代表的な失敗原因の第一は、「成長を見越して最初から巨大な鉢に植えてしまうこと」です。一見すると根が伸び伸びと広がるように思えますが、植物の根量に対して土が多すぎると、水やり後に土が乾くまでの日数が著しく長期化します。鉢内が常に過湿状態となり、土中の酸素が枯渇して根が窒息死する「過湿性根腐れ」を誘発する典型例です。鉢の大きさは、元のサイズより直径が約3cm大きい「1号アップ」に留めることが生死を分ける境界線となります。
第二の落とし穴は、植え替え直後の肥料投与です。「弱っているから栄養を与えよう」と即効性の液体肥料や固形肥料を与えると、切断されたデリケートな根が肥料焼けを起こし、浸透圧の関係で細胞内の水分が逆に土へと吸い出されてしまいます。植え替え直後の2〜3週間は肥料を完全に断ち、水と発根促進剤のみで管理するのが鉄則です。