英朋の筆は、繊細な美女を描くだけにとどまりませんでした。もう一つの大きな柱となったのが、躍動感あふれる「相撲絵」です。大の相撲好きであった英朋は、旧両国国技館の広報誌の表紙や番付、力士の肉筆画を数多く担当しました。土俵上の激しいぶつかり合い、力士の筋肉の躍動、砂煙の気配までをも見事に捉えた動的な描写は、静謐な美人画とは対照的な迫力を誇ります。
現在知られる英朋の代表作には、以下のような多彩な名作群が並びます。
- 小説口絵・挿絵:泉鏡花『婦系図』『続風流線』、江見水蔭作品などの木版口絵
- 幽霊画・怪異画:『蚊帳の前の幽霊』をはじめとする肉筆幽霊画名品
- 美人画・風俗画:『初秋』『夕立』など季節の情緒と女性美を描いた肉筆画
- 相撲関連作品:国技館パンフレット表紙画、歴代横綱肖像画