渡辺謙のグローバルな快進撃を長年バックアップしてきたのが、大手芸能事務所ケイダッシュの存在だ。日本の伝統的な芸能システムと、エージェント主導であるハリウッドのビジネスモデル。その全く異なる両者の間に立ち、綿密な戦略と信頼関係を築き上げてきたからこそ、日本人俳優が世界の映画産業で対等に主役級を演じるという前人未到の偉業が達成された。
作品選びへの徹底したこだわりと、過酷な海外ロケをも厭わないプロフェッショナリズム。マネジメントチームとの強固なタッグがあったからこそ、語学の壁や文化の違いを乗り越え、ブロードウェイの舞台『王様と私』でトニー賞主演男優賞にノミネートされるという快挙さえも現実のものとなったのである。