感情論が先行しやすい外国人生活保護問題ですが、客観的な統計データに目を向けると、世間で流通するイメージとは異なる実相が見えてきます。厚生労働省が公表している「被保護者調査」等の資料をもとに、日本全体の受給状況と比較した構造を整理しました。
厚生労働省の統計によると、外国人生活保護受給世帯数は全国で約4万数千世帯規模であり、生活保護受給世帯全体に占める外国人生活保護割合は約2.7〜2.8%程度です。日本の全人口に占める在留外国人割合(約2.5〜3%)と比較しても、異常に突出した数字ではありません。
また、外国人生活保護国籍別内訳を精査すると、長年日本で生活基盤を築いてきた韓国・朝鮮籍の世帯が全体の6割以上を占めています。これらの世帯の大半は、戦前から日本に居住してきた特別永住者であり、高齢化率が極めて高く、年金制度の変遷(国民年金法制定時の国籍条項など)による無年金・低年金問題が受給の大きな要因となっています。次いで中国、フィリピン、ブラジルと続きますが、これらも配偶者ビザや日系人の定住者ビザで入国し、離婚や非正規雇用の打ち切りなどで困窮したシングルマザーや高齢単身世帯が中心です。