ネット上の情報には「買ってきたらすぐに水洗いして冷蔵庫へ」というアドバイスが散見されますが、これは半分正解で半分間違いです。保存前の水分残留は、レモンカビ防止対策において最大のタブーです。
市販のレモンには、防カビ剤(イマザリル、OPP、TBZなど)が使用された輸入レモンと、防腐剤・ワックス不使用の国産レモンが存在します。この2者では、保存前の前処理が根本から異なります。
輸入レモンを皮ごと冷凍・冷蔵保存する場合、表面に塗布された防カビ剤やワックスを落とす下処理が必須となります。粗塩を手に取って果皮を優しく揉み洗いするか、重曹を溶かしたぬるま湯に1分ほど浸してから流水ですすぎます。ここで最も重要なのは、「洗浄後にアルコール噴霧または清潔な布巾で一滴の湿り気もなく拭き上げる」工程です。ヘタの窪みに水分が残ったまま密閉保存すると、そこから高確率で黒カビが発生します。
一方、防腐剤が使われていない国産の無農薬レモンは、自然の力で守られている反面、菌に対する抵抗力が弱いため、傷みやすさは輸入物の比ではありません。水洗いは使用する直前まで行わず、購入直後は乾いた布で土やホコリを軽く払う程度に留め、通気性のあるキッチンペーパーで包んで野菜室へ収めるのが最も腐敗を防ぐ賢策です。