横浜ロイヤルパークホテルの休館発表から最終営業日に至るまでの期間、現場では長年のファンによる熱狂的な惜別ムードが巻き起こりました。特に70階スカイラウンジ「シリウス」の予約枠は瞬く間に埋まり、夜景を望むディナータイムやアフタヌーンティーの予約争奪戦は過熱を極めました。
宿泊客や飲食利用者がSNSや口コミサイトに投稿した生の声を集約すると、圧倒的な支持を集めていたのは以下の要素でした。
- 天空から見下ろす夜景の圧倒感:「シリウスから眺めるベイブリッジと観覧車のライトアップは、他のどのホテルでも味わえない唯一無二の体験だった」「プロポーズの場所として選んで一生の思い出になった」といった感傷的な投稿が多数寄せられました。
- 朝食ビュッフェのシェフ実演オムレツ:最上階フロアで提供されていた朝食ビュッフェは、目の前で焼き上げられるオムレツや焼きたてホテルメイドパンの評判が極めて高く、朝の雲海を眺めながらの食事はリピーターの強力な動機となっていました。
- アフタヌーンティーのホスピタリティ:季節ごとにテーマが変わるラウンジのアフタヌーンティーは、平日であっても満席が続く人気ぶり。「スタッフの所作がクラシックで温かみがあり、記念日利用で安心して任せられた」という接客力への評価も目立ちます。
一方で、営業休止直前には客観的な課題を指摘する声も少なくありませんでした。「空調の温度調整が部屋ごとに細かく設定しづらい」「エレベーターの待ち時間が長い」「バスルームの水回りに平成初期の設計思想を感じる」といった設備面への注文です。現場で取材を進めた記者としても、重厚で豪華な内装を保ちつつも、スマートフォン連携や遮音性、省エネルギー設備など、令和のハイエンドホテルに求められるスペックとのギャップが生じ始めていたことは否めません。利用者の熱烈な愛着と物理的設備の限界、この双方が現場に交錯していました。