なぜ、一握りの格闘家たちが繰り広げる荒唐無稽とも言えるバトルが、これほどまでに説得力をもって迫ってくるのか。その秘密は、ドキュメンタリー番組の制作手法を緻密に踏襲した映像構成にある。
劇中、激闘のさなかに画面は切り替わり、暗転した背景の中で警察官や医師、時には通りすがりの市民がインタビューに応じる。彼らは異口同音に、目撃した拳の速さや破壊の規模を言葉少なに、あるいは慄きながら語る。作中キャラクターたちのリアルな言葉が放つ熱量は、CG技術や派手なエフェクトだけでは決して表現できない「現場の証言」としての重量感を映像に付与しているのだ。