ネット上のコミュニティやSNSでは、「1分を切るにはOLLの全57パターンをすべて暗記しなければならない」といった極端な言説が散見されます。しかし、これは明確な誤解です。
実際には、最上面の向きを2段階に分ける「2-Look OLL」と「2-Look PLL」の計16手順程度を覚えるだけで、平均30秒台前半までは十分に到達可能です。大量の手順を詰め込むことに時間を費やすよりも、F2Lにおけるピースの組み合わせパターンを直感的に把握し、スムーズにスロットインできる練習に時間を割いたほうが、タイム短縮への費用対効果は圧倒的に高くなります。
また、「100円ショップのキューブや昔ながらの公式キューブで練習しても上達する」という根性論も大きな盲点です。現在のスピードキューブは、多少ズレた位置からでも強引に面が噛み合う「コーナーカッティング」性能や、回転がピタッと止まる「マグネットアシスト」が備わっています。回転が硬いキューブを使い続けると、不要な力みが指に染み付き、正しいフィンガートリックの習得を阻害してしまいます。