大会の正式名称は「天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会」。主催は日本サッカー界を統括する公益財団法人日本サッカー協会(JFA)だ。そのルーツは大正時代、イングランドのフットボール・アソシエーション(FA)から寄贈された銀杯を争う大会として始まった。激動の昭和初期を経て、1951年からは皇室より賜った「天皇杯」が授与される伝統が確立された。
幾多の戦争や社会の変革を乗り越え、途絶えることなく受け継がれてきた賜杯の重みは別格だ。優勝チームだけが掲げることを許される天皇杯には、単なるトロフィー以上の歴史的威厳が宿る。日本サッカーの歩みそのものを象徴するこの大会は、数々のレジェンドたちが涙を流し、歓喜を爆発させてきた聖域なのである。