スーパーの棚には、通常の木綿・絹ごしのほかにも「焼き豆腐」や「充填豆腐(じゅうてんとうふ)」などが並んでいます。これらを麻婆豆腐に使うのは果たして正解なのでしょうか。
中華料理のシェフや料理研究家の間では、実は「焼き豆腐」を使う裏技が非常に高く評価されています。焼き豆腐は製造工程ですでにしっかり水切りが施され、表面に焼き目がついているため、下茹でなしでも崩れにくく、煮込み料理に対して圧倒的な耐性を持ちます。大豆の香ばしさが甜麺醤(テンメンジャン)や豆板醤のコクと調和し、どっしりとした男性的な麻婆豆腐を作りたいときには最高の選択肢となります。
一方、プラスチック容器に隙間なく密閉された「充填絹ごし豆腐」は、日持ちが良く、非常にきめ細やかで崩れやすい性質があります。これを使う場合は、塩水下茹でを丁寧に行い、フライパンに加えた後はヘラでかき混ぜず、「鍋を大きく揺すって餡を豆腐に被せる」ように調理するのがポイントです。手軽にツルツルとした高級中華の食感を再現したい場合には充填豆腐も有力な選択肢になります。