血液や心臓に蓄積する見えない微粒子、最新研究が暴く健康危機

血液や心臓に蓄積する見えない微粒子、最新研究が暴く健康危機

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人間の体内からプラスチックが見つかる事態は、単なる偶発的混入ではない。生体組織の奥深くへと微細粒子が浸透し、蓄積している事実が近年の病理分析で確定した。肺組織、肝臓、腎臓、脾臓、さらには脳組織の標本からポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)の断片が相次いで同定されている。

臓器内に沈着した粒子は、免疫細胞であるマクロファージに異物として認識される。しかし、生体は合成ポリマーを分解する酵素を持たない。結果としてマクロファージは貪食と死滅のサイクルを繰り返し、患部には持続的な局所炎症が生じる。この慢性的な刺激が線維化を促し、組織本来の柔軟性や代謝機能を徐々に損なうリスクが指摘されている。

とりわけ懸念されているのが、胎児への移行だ。出産後の胎盤や新生児の胎便から検出された粒子は、未発達なバリア機能を容易にすり抜ける可能性を示唆する。次世代の発生段階における異物被ばくが将来的な免疫系や代謝系にどのような負荷を及ぼすのか、医学界は注視を強めている。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。