大手メディアの取材班やSNSリサーチ機関の動向を見ても、一般ユーザーの間で「X離れ」や「見る専の限界」を語る声は日増しに切実さを増しています。知恵袋やコミュニティフォーラムには、痛切な告白が数多く寄せられています。
「朝起きて目覚まし代わりにXを開くだけで、誰かが誰かを叩いている投稿が目に入り、一日中気分が沈む」「趣味のイラストや技術情報を集めたいだけなのに、おすすめ欄にグロテスクな事故映像や政治的対立煽りが強制表示される」――こうした生々しい声は、プラットフォームが個人の許容限度を超えた情報負荷を与えている現場の証左です。
特に危険なのが、不毛な議論に巻き込まれるリスクです。見知らぬアカウントから理不尽な反論を投げかけられた際、反射的に反論してしまうと、底なしの炎上や不毛なレスバに引きずり込まれます。ネット論争において相手を論理で説得することは構造上ほぼ不可能です。相手の目的は真実の探求ではなく、攻撃によるドーパミンの獲得やインプレッション稼ぎにあるためです。
公の場で冷静さを保つためには、他者との間に「心理的バウンダリー(境界線)」を厳格に引く姿勢が欠かせません。画面の向こうにいる見知らぬ他者の感情の責任まで背負い込む必要は一切なく、不快な刺激からは即座に物理的・視覚的距離を取ることが、現代のネット空間を生き抜く鉄則です。