嵐が初めて福岡の地でドーム単独公演を実現させたのは、2008年の『ARASHI Marks 2008 Dream-A-live』でした。それまでのアリーナツアー(マリンメッセ福岡など)から規模を拡大し、名実ともにトップアーティストとしての階段を駆け上がった瞬間です。以来、休止前の『5×20』に至るまで、福岡ドームは嵐の5大ドームツアーにおいて外すことのできない最重要拠点として君臨し続けました。
歴代のセットリストを時系列で辿ると、福岡公演はツアー全体の「深化」を測るバロメーターであったことが浮き彫りになります。初日会場に選ばれた際は、新曲の初披露演出や動線トラブルへの即座なリカバリーが試みられ、逆に年末の佳境に組まれた日程では、MCの尺が大幅に伸びたり、メンバー同士の内輪ネタが炸裂するファン歓喜のセットリスト構成へと進化していきました。
セットリストの流れを分析すると、『Love So Sweet』『Happiness』といった王道キラーチューンを序盤と終盤の要所に配置しつつ、中盤のダンスブロック(『Monster』『truth』など)で圧倒的なプロフェッショナリズムを見せつける構造が確立されていました。福岡のオーディエンスが放つ大歓声に応えるように、ダブルアンコールや特別な挨拶が飛び出した回数も多く、記録と記憶の両面でドーム史に刻まれています。