死を免れたとはいえ、ローが置かれている現在の境遇は、作中屈指の過酷さに満ちています。ウィナー島で散った仲間たちと、今後の彼を待ち受ける現実を冷静に整理します。
残されたクルーたちの安否
ベポによって海中へ連れ出されたローですが、その際、意識を失いかける中で「待てベポ!! 仲間達を…!! 置いていけねェ!!」と必死に叫んでいました。これに対しベポは、涙を流しながら「ダメだキャプテン!! 海の男達を信じろ!! 必ず生きて戻ってくる!!」と叫び、退却を優先させました。
海底に沈んだシャチやペンギン、陸上に残されたジャンバールたちの生死については、明確な死亡描写はありません。ハートの海賊団は「極寒の北の海(ノースブルー)」出身の屈強な船員たちで構成されており、海中での泳ぎや息継ぎに関しては魚人族に迫る卓越した技術を持っています。捕虜として黒ひげ海賊団の拠点「ハチノス」に連行されているか、あるいは自力で近隣の海域へ脱出している可能性が高く、全滅したと決めつけるのは早計です。
「死の外科医」が直面する3つの喪失
生き延びたローが現在背負っているハンディキャップは、計り知れません。
1. 移動手段の喪失:特殊な技術で作られた潜水艇ポーラタング号を失ったことで、過酷な新世界を単独で航行する手段がない。
2. 肉体的限界:黒ひげとの戦闘で受けた全身の骨折や内臓への深刻なダメージ。
3. 情報・資源の喪失:ワノ国で命がけで手に入れたロード歴史の本文の写しをティーチに奪われ、海賊王レースにおいて決定的な遅れをとった。
満身創痍の状態で、スーロン化の反動による激しい疲労に喘ぐベポに抱えられ、荒れる大海原を漂流しているというのが、公式描写から導き出されるローの偽らざる「現在地」です。