現在、坂上忍さんと土肥美緒さんの間には人間の子供はいません。ふたりは意図して「子供を持たず、行き場を失った動物たちに人生を捧げる」というライフスタイルを選択しています。
千葉県内の広大な敷地に建てられた自宅と保護ハウス「さかがみ家」では、20頭以上の保護犬・保護猫たちが暮らしています。毎朝4時台からの散歩、排泄物の処理、体調管理、投薬、そして里親探しに至るまで、その生活は過酷を極めます。土肥さんは自ら作業着を着て糞尿の処理や清掃を行い、スタッフの一員として現場を泥臭く支え続けています。
関係者の証言によると、家庭内での土肥さんは非常にさっぱりとした性格で、坂上さんが家で仕事の愚痴をこぼしても「はいはい、大変だったね」と軽く受け流し、家庭を常に重苦しくない空気に保っているといいます。世間が抱く「亭主関白と尽くす妻」という古い構図ではなく、共通の社会的使命を背負った戦友のようなパートナーシップがそこにあります。