「高いお金を払ったのに、こんなはずではなかった」。インターネット上の質問サイトやSNS上には、切実なインプラント後悔の口コミが定期的に投稿されます。その内容を取材・分析すると、不満の根本は「手術自体の失敗」よりも「術前の説明不足と認識ギャップ」にあることが浮き彫りになります。
ネット上の投稿や患者手記から見える、後悔の典型的な3大パターンは以下の通りです。
第1の叫びは、「聞いていた金額と最終請求額が違いすぎた」というトラブルです。
『看板の15万円を見て相談に行ったら、骨が薄いからと骨造成で20万円プラス、見た目を綺麗にするならジルコニアでさらに15万円と言われ、気づけば50万円を超えていた。断りづらい雰囲気の中で契約してしまった』(40代女性の手記より)
第2の叫びは、「メンテナンス費用の負担とインプラント周囲炎」です。
『インプラントを入れたら一生自分の歯のように放置できると思っていた。実際は3ヶ月ごとのクリーニングに通わなければならず、1回5,000円。少し通院をサボったら歯茎から出血し、インプラント周囲炎と診断された。人工歯は虫歯にならなくても、周りの骨が溶けるなんて知らなかった』(50代男性の告白より)
第3の叫びは、「格安クリニックの閉院・転院難民化」です。
『格安チェーンで治療を受けた2年後、引っ越し先でネジの緩みを診てもらおうとしたら、特殊な海外メーカー製で専用器具がないと複数の医院で治療を断られた。元のクリニックはすでに閉院しており、泣く泣く大金を払ってやり直す羽目になった』(60代女性の口コミより)
インプラントの残存率は、10〜15年経過時点で95%以上という高い医学的統計が出ています。しかし、それは適切なブラッシングと定期検診を継続した場合の数値です。インプラント寿命と維持費は表裏一体であり、「入れて終わり」ではなく「生涯にわたるメンテナンスの権利を買った」と捉えるのが臨床現場における共通見解です。