2026年、ヨーロッパや北米を中心に剣道人口は過去最高を記録している。海外の修業者たちが特に共感を示しているのが「克己復礼(こっきふくれい)」だ。自分の欲望や感情を打ち勝ち、社会的な規範や礼儀を正しく実践するという孔子の教えに由来する言葉である。
勝ったからといってガッツポーズをすれば一本が取り消される剣道のルールは、初め海外のスポーツファンには異様に映った。しかし、自分自身の傲慢さに打ち勝ち(克己)、相手への敬意を態度で表す(復礼)ことの気高さが理解されるにつれ、単なるスポーツ競技を超えた「自己修養の道」として広く受け入れられるようになった。