競合関係にある他社の動きと比較すると、セリアの置かれた異例の立場が際立つ。業界最大手の株式会社大創産業(ダイソー)は、300円や500円といった多価格帯ブランド「Standard Products」や「THREEPPY」を急速に拡大し、高単価商品の導入によって原価高騰の波を吸収する戦略を成功させている。また、イオン傘下の株式会社キャンドゥも多価格帯商品の比率を高め、客単価の上昇による収益性改善を進めてきた。
これに対し、岐阜県大垣市に本社を置く株式会社セリアは、多価格帯への参入を頑なに拒み、「100円オンリー」のブランディングを死守している。消費者に「セリアに行けばすべて100円」という絶対的な安心感を提供する反面、原価高の波をダイレクトに被るリスクを背負う。この孤高の経営スタンスこそが、他社以上のスピード感で店舗の選別を迫られる要因となっているのだ。