会計上の透明性が担保されているにもかかわらず、なぜ現在も現場レベルで悪評が絶えないのでしょうか。その主たる要因は、駅前や商業施設のエントランスで展開されている街頭募金の評判と実態にあります。
近年、主要ターミナル駅などで「青いビブス」を身につけたスタッフがタブレット端末を手に通行人に声をかけ、毎月定額を引き落とす「マンスリーサポート」への加入を熱心に呼びかける光景が目立ちます。知恵袋やSNSには、以下のような生々しい当事者の声が多数寄せられています。
「駅前を歩いていたら急に立ちふさがれるように話しかけられ、アンケートに答えるだけのつもりがマンスリー契約を強く迫られた」
「小銭の寄付を申し出たら『毎月の継続寄付しか受け付けていない』と断られて非常に不快だった」
このアグレッシブな対面募金手法は「フェース・トゥ・フェース(F2F)」と呼ばれ、欧米のチャリティ先進国で広く普及したファンドレイジング手法です。日本ユニセフ協会も資金確保のために専門の民間プロモーション代理店に業務委託しており、現場に立つスタッフの多くは協会の正規職員ではなく、出来高や時間給で動く委託会社の登録スタッフやアルバイトです。
一定の獲得ノルマやインセンティブが絡むことで、スタッフの勧誘トークが時に強引になり、急いでいる通行人の動線を塞ぐといったマナー違反が発生します。この現場での「押し売り感」や「不快な営業体験」が、支援を検討していた生活者に「この団体は怪しいビジネスをやっているのではないか」という決定的な不信感を植え付ける引き金となっているのです。